目次

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以下はシトリン欠損症患者に推奨される一般的な治療法です。 

患者本人に合う治療法を担当医師と必ず確認してください。 

食事療法

食事療法

低炭水化物・高タンパク質・高脂質の食事

シトリン欠損症患者は低炭水化物・高タンパク質・高脂質の食事を摂ることが非常に大切です。またこのような食事は離乳食後期頃から徐々に自然と好むようになります。これは「食事の好み」という形でシトリン欠損症の代謝を補う、大切な自己防衛機能でこの3つの栄養素の正しいバランスPFC比はこの食事の好みに従うことにより維持され、健康を保つことができます。 

但し、炭水化物の過多摂取には気を付けましょう。炭水化物(糖)の一度の過剰の摂取や長期に渡る過多の摂取はCTLN2発症につながる可能性があります。 

日本人のシトリン欠損症患者の食事(総カロリー)におけるタンパク質、脂質、炭水化物のバランスの平均は岡野先生の研究により、 タンパク質: 20%,  脂質: 50%, 炭水化物: 30% なっておりこれが理想的とされます。
脂質においては動物性脂質だけではなくオリーブオイル等の植物性脂質も積極的に使用しましょう。

また給食などメニューが決まっているときは工夫が必要です。 

幼児後期・小学生ページ参照

幼少期は保護者がよく観察と食育をし、学童期以降は成長とともに集団生活や社会に出るうえで正しい知識を身に着け、自分の力で管理できるようになることが大切です。自分で調理する、自分で用意できるようになるという事も非常時や将来大きな力になります。 

3回の食事と間食

シトリン欠損症の体のしくみや食事バランスにより、エネルギー(カロリー)不足になりがちになります。欠食をせず、幼児~大人まで、必ず3食+間食で十分なエネルギー(カロリー)摂取に努めることが大切です。 

MCT

MCT

なぜMCTの摂取が必要なのでしょうか?

シトリン欠損症患者はその代謝機能から炭水化物からエネルギー(カロリー)を作り出すことが難しいため、炭水化物を自然と好まず、その代わりのエネルギー源として脂質やタンパク質を多く含む食べものを好みます。しかし長鎖脂肪酸と呼ばれる大抵の脂質は将来的に健康に影響を及ぼす可能性は否定できません。またタンパク質からはエネルギーを効率よく作ることができません。 

MCT(中鎖脂肪酸)は長鎖脂肪酸とは違い、肝臓へ直接エネルギーを与えることができます。これは肝臓でのエネルギーが足りないシトリン欠損症患者にとっては効果的であると考えられます。 

MCTは食べ物にはあまり含まれていないためMCTオイルやMCTパウダーを食事に導入する事が推奨されます。詳しくはMCTとは何ですか?をご覧ください

MCTの推奨摂取量
  1. 1日あたり体重1kgに対し1g(熊本大学大学院生命科学研究部小児科学講座 中村 公俊 教授) 
  2. 下痢等を伴う場合は量を調整してください。 
  3. MCTの使用につきましては医師とご相談ください。 
MCTの推奨摂取量
  1. 体重1kgに対し1g(熊本大学大学院生命科学研究部小児科学講座 中村 公俊 教授) 
  2. 下痢等を伴う場合は量を調整してください。 
  3. MCTの使用につきましては医師とご相談ください。 

MCTの使用方法 

  1. NICCD患者にはMCTフォーミュラの使用 又は 通常のフォーミュラや母乳にMCTを加えることが推奨されています。追加するMCTの量につきましては医師にご確認ください。 
  2. NICCD以降、MCTオイルは三食と共に食事に使用しましょう。 
    • 使用例:
      • スムージーやその他飲み物とブレンドする 
      • サラダや蒸し野菜にかける 
      • 汁物に混ぜる。 
      • パンをひたす。

薬物治療 

薬物治療 

その他日常生活で留意すべき事

その他日常生活で留意すべき事

飲酒をしない

アルコールはシトリン欠損症を持つ患者さんに二日酔いの機序とは別の機序で体に大きなダメージを与え、少しの飲酒でも生命を脅かす危険があります。命を守りましょう。

成人ページ参照

定期的に診察を受ける

乳児期は数か月に1回、症状が落ち着いていても半年~1年に1回は医師の診断と可能であれば栄養相談を受けてください。シトリン欠損症は主に肝臓の働きと関連がありますが、肝臓は無症状のまま悪化します。定期的な診察と食事の見直しが大切です 

高濃度グルコースやグリセオール®注の投与の禁忌

緊急搬送時の高濃度グルコースや脳浮腫治療薬であるグリセオール®注の点滴投与はシトリン欠損症患者の病態を更に悪化させる可能性があります。必ず受け入れ先にシトリン欠損症であることをお伝えください。  

なお、低血糖時の一時的な糖液の輸液や下痢嘔吐などの治療に使用される一般的な輸液は問題なく、食欲の回復と共に患者が求める高たんぱく、高脂質の食事を速やかに与えることが早期回復へつながります。 

飲酒をしない

アルコールはシトリン欠損症を持つ患者さんに二日酔いの機序とは別の機序で体に大きなダメージを与え、少しの飲酒でも生命を脅かす危険があります。命を守りましょう。

成人ページ参照

定期的に診察を受ける

乳児期は数か月に1回、症状が落ち着いていても半年~1年に1回は医師の診断と可能であれば栄養相談を受けてください。シトリン欠損症は主に肝臓の働きと関連がありますが、肝臓は無症状のまま悪化します。定期的な診察と食事の見直しが大切です 

高濃度グルコースやグリセオール®注の投与の禁忌

緊急搬送時の高濃度グルコースや脳浮腫治療薬であるグリセオール®注の点滴投与はシトリン欠損症患者の病態を更に悪化させる可能性があります。必ず受け入れ先にシトリン欠損症であることをお伝えください。  

なお、低血糖時の一時的な糖液の輸液や下痢嘔吐などの治療に使用される一般的な輸液は問題なく、食欲の回復と共に患者が求める高たんぱく、高脂質の食事を速やかに与えることが早期回復へつながります。 

シトリン財団の活動とご登録

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