なぜMCTの摂取が必要なのでしょうか?
シトリン欠損症患者はその代謝機能から炭水化物からエネルギー(カロリー)を作り出すことが難しいため、炭水化物を自然と好まず、その代わりのエネルギー源として脂質やタンパク質を多く含む食べものを好みます。しかし長鎖脂肪酸と呼ばれる大抵の脂質は将来的に健康に影響を及ぼす可能性は否定できません。またタンパク質からはエネルギーを効率よく作ることができません。
MCT(中鎖脂肪酸)は長鎖脂肪酸とは違い、肝臓へ直接エネルギーを与えることができます。これは肝臓でのエネルギーが足りないシトリン欠損症患者にとっては効果的であると考えられます。
MCTは食べ物にはあまり含まれていないためMCTオイルやMCTパウダーを食事に導入する事が推奨されます。
MCTの推奨摂取量
- 体重1kgに対し1g(熊本大学大学院生命科学研究部小児科学講座 中村 公俊 教授)
- 下痢等を伴う場合は量を調整してください。
- MCTの使用につきましては医師とご相談ください。
MCTの使用方法
- NICCD患者にはMCTフォーミュラの使用 又は 通常のフォーミュラや母乳にMCTを加えることが推奨されています。追加するMCTの量につきましては医師にご確認ください。
- NICCD以降、MCTオイルは三食と共に食事に使用しましょう。
- 使用例:
- スムージーやその他飲み物とブレンドする。
- サラダや蒸し野菜にかける。
- 汁物に混ぜる。
- パンをひたす。
- 使用例: