幼少からの違和感の答え:子供が教えてくれたシトリン欠損症

幼少からの違和感の答え:子供が教えてくれたシトリン欠損症

患者談

娘が生後2ヶ月の時に胆道閉鎖症の疑いで緊急入院となり、確定診断の為の手術をして胆道閉鎖症は否定。その後にシトリン欠損症の疑いがあると医師からお話がありました。  

シトリン欠損症について説明があった時、私の幼少期からの食癖・低血糖・炭水化物の過剰摂取での体調不良等シトリンの食癖体質と完全一致しており驚きました。 

私自身は勿論、両親も【シトリン欠損症】を知らなかったので、私の食の好みは変わっていると思われているだけの子供でした。主食は好まない、代わりにいつも牛乳ばかり。食材としてお魚お肉お野菜は大好きでよく食べるけれど、調理方法によっては食べられない。一般的に子供が好きなお菓子やフルーツ、カレーは苦手で、チーズ・あたりめ・サラミ・ナッツ類は無限に食べていたいくらい好きでした。(現在も) 

辛かったのは主食を食べられないことを誰にも理解してはもらえず、食べきるまで食事の時間が終わらなかったことです。幼少期は痩せっぽっちでしたから、尚更しっかり食べなさいと言われていました。 

あとは幼稚園や小学校等のお楽しみ会やクリスマス会は絶望的に嫌いでした。ケーキやジュースが出てきますし、子供心に皆が好きなものを嫌いということが恥ずかしくて無理して一生懸命食べて、トイレで吐いたりしていました。 

無理して食べた後は身体が火照るような怠いような体調に不調が出ること。でもそんなことを誰にも言えずに過ごした幼少期でした。 

また、突然襲ってくる低血糖(今思えばですが)もとても苦しかったです。怠くて動けなくなったり、お腹が痛くなったりしましたが、食事と因果関係があると幼い私自身が気付くまでは時間が掛かりました。 

お腹が痛くて怠いのに、揚げ物が食べたくて仕方がないことや、とにかく牛乳が飲みたいこと、サラミやウインナー、油多めで焼いた卵焼きが食べたいと言うと、大抵の大人は『お腹が痛い時にそんな物を食べてはダメよ』と止めます。なので、4歳頃からは自分でお料理をしたり、自分が食べたいものを自分で支度するようになりました。 

シトリンと診断を受け【自分で食べたいものを支度出来る環境で良かった、そうやって体調の変化に対応してきたのでしょうね】と医師に言われました。 

これまでの成長過程や食癖、色々な状況や体調変化を統合して今思うことは、身体の声は正直であったと云うことです。好き嫌いの嗜好とは違い、食癖の食べられる食べられないの感覚の違いは子供の頃から感じていましたので、確定診断がついた時は自分の身体の声を信じて貰えた喜びが大きかったです。 

娘が身を以て私に知らせてくれた【シトリン欠損症】は、私が私の身体に正直に、胸を張って周囲に伝え理解を仰ぎながら生きることを許された機会となりました。 

より健やかに生きる為に自己管理しながら、生活していきたいと思っています。